<グリフォーネの看板>


イタリアの湖水地方で最も大きな湖、ガルダ湖。そこに天の橋立のようにつきだしたシルミオーネの町。遠浅の砂浜と温泉に恵まれ、アルプスを越えて最初にたどり着いた保養地として、ドイツ人に人気。
旧市街の入口には、広い湖を見渡すように城が立っている。これは城をとりまく広場の町並を描いたもの。
描き終わって「できた!」と一声あげたら、見物客になっていたブティックの女主人が「まだ終わりじゃないわ。大切なものを忘れてる」と看板を指さした。それはグリフォーネ(鷲の頭とライオンの胴体をもつ伝説上の動物)、この町のシンボルなのだそうだ。片付けかけた筆を出して、ちょこんと描き足したら、周囲から拍手、喝采を受けた。