<バッサーノの木の橋>


 オーストリアに近いアルプス山麓の町、バッサーノ・デル・グラッパ。日本酒によく似たぶどうの蒸留酒、グラッパの産地。イタリアを旅行していると、よく「グラッパを試してみるか?」と勧められ、何度かいただいたことがある。ウォッカ同様、火をはきそうなほどカーッとくる強いお酒だ。お店には美しいガラスのボトルに入ったグラッパがたくさん並んでいた。
この町は古くから、屋根付きの木の橋、ポンテベッキオでも知られている。残念なことに第二次世界大戦で破壊され、現在のものは元に忠実に再現したものだそうだ。それでも橋を訪れる観光客は後を絶たない。
道のわきで描いていると、後ろを通りすぎていく車やトラックに声をかけられ、振り向くと「ちゃお、ちゃお」とあいさつされる。観光客は多いけど、のどかな町だなあ、と思った。